2011年06月09日

地元業者へ発注わずか 仮設住宅建設

 宮城県内で、東日本大震災の被災者向け仮設住宅約2万3000戸の建設をめぐり、地元業者がいら立ちを募らせている。県発注分は大手メーカーが中心で地元の受注はごく一部にすぎず、被災市町も発注を県に委ねるケースが多いからだ。「地域を顧みていない」と不満を示す地元業者に対し、県や被災市町は「スピード重視」「手が回らない」と説明。地元産業の活性化と避難者の早期入居のはざまで、あつれきが生じている。

 「現状は職人の生活再建、雇用確保につながっていない」。建設業の職人でつくる宮城県建設職組合連合会の山崎忠夫会長らは6日、気仙沼市役所を訪れ、菅原茂市長に仮設住宅の県内業者への発注を要望した。
 震災後、連合会は県内の住宅会社や建築士会と連携し、木造の仮設住宅を受注できる態勢を整えてきた。被災自治体に働き掛けを続けてきたが、反応は鈍い。
 仮設住宅の発注は当初、県が一元管理していた。業者選定は資材調達と一括で社団法人プレハブ建築協会(東京)に委任。地元業者の元請け受注はごく一部にとどまった。
 県は4月、発注の一部を被災市町が独自にできるよう方針を転換した。全国の建設関係団体などでつくる「すまいづくりまちづくりセンター連合会」(東京)を通して地元を含む77社のリストを作り、登録業者に限り受発注を認めた。
 現実に、リストに載る77社に市町が発注するケースはほとんどない。
 リスト入りした仙台市内のある建設会社は100人以上の作業員に声を掛けて受注に備えたが、空振りが続いた。発注した資材はぎりぎりのタイミングでキャンセルしたという。社長は「地元業者だとメンテナンスも行き届くのに、今回はただ振り回されただけだ」と憤りを隠さない。
 今後、応急修理、復興住宅などの需要が本格化するが、地元業者の表情はさえない。別の建設業者は「県内は大手住宅メーカーなどの草刈り場になる。このままでは地元の雇用につながるかどうか」と焦りを口にする。
 地域経済を支えてきた自負があるだけに、地元業界の不満は募る。連合会の山崎会長は「地元発注をすれば、仕事が地域の末端まで行き渡る。地元活用をもっと考えてほしい」と訴える。



[河北新報ニュース]より



 こういった素早い対応が求められる状況では仕方が無いとも言えそうですね。地元業者の選定で時間が取られれば、被災者の安心が遅れることになりますからね。もちろん、復興策という観点からは、地元業者に仕事を与える必要はあるのですが・・・・。




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